宮崎市の高校でインフルエンザの集団感染が発生し、感染者数は約500人に上ります。5月9日に1人の生徒の感染が確認され、その後急速に感染が広がりました。現時点では重症者は報告されていません。
感染が広がった高校では、先週に体育祭が行われたことが原因の一つとされています。このため、学校は15日から22日まで休校となっています。宮崎市保健所が対応に当たり、感染拡大の抑制や感染者への適切な対応が行われています。
インフルエンザが通常は11月から3月にかけて流行するのに対し、なぜこの時期に500人近い集団感染が発生したのかについて、昭和大学医学部の二木芳人客員教授によると、以下のような理由が考えられます。
まず、この感染が広がったのが季節性インフルエンザのB型であった可能性があります。季節性インフルエンザのA型は寒い時期に流行する傾向がありますが、B型は1年を通して感染が広がりやすい特徴があります。
また、新型コロナウイルスの感染拡大が一段落し、感染症に対する警戒感が弱まっていることも要因として考えられます。新型コロナウイルス対策に注力していた期間が続いたため、他の感染症への警戒や対策が疎かになっていた可能性があります。